空白の翻訳

by 1031jp

警戒心について(2017年8月1日)

目の前に深い森が広がっている。辺りは漆黒の闇だ。

森の中へ続く細い一本道を、懐中電灯ひとつで歩かなければならない。

目的も理由もない。または思い出せない。

 

踏み入れてみると、近くを川が流れているようだ。

ところどころ左右に小径があるが、とても進んでみる気にはなれない。

 

森の入り口に戻るのが進むのと同じぐらい果てしなく感じるほど進んだころ、

はるか正面に人の気配がすることに気付く。

その人物も懐中電灯を持っていて、光を左右に振ったり上に向けたりしている。

こちらに合図をしているのかも知れない。もしそれが人であるならの話だが。

 

このとき同じように合図をし返すか、自分の灯りを消して息を潜めるか。

ぼくはとっさに合図をし返すだろうと思う。

お人好しさや甘さが、良いことももたらして欲しい。

 

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